平成28年1月から利用が始まったマイナンバー(個人番号)制度。

その約半年前の平成27年年5月に、日本年金機構の職員のパソコンに感染したマルウェアにより、年金情報管理システムサーバから125万件の情報流出した事件により、社会保険での利用が延期されていました。

その後、平成29年11月13日のマイナポータル(政府が運営するオンラインサービス)の本格運用開始とともに、各市区町村や年金事務所と税務署の情報連携が開始されております。

そして、平成30年3月5日より、会社などの事業者が、年金事務所や健保組合などに行う社会保険の各種手続きについて、税務署と同じようにマイナンバーが必要となりました

マイナンバーの社会保険利用開始により変わること

  1. 年金に関する窓口相談や年金記録に関する照会がマイナンバーにより可能となった
  2. 社会保険の各種届出にマイナンバーの記載と本人確認書類の添付が必要となった(同時に届出書などのカラー化などの大幅な様式変更)
    参考1:個人番号の記載する届出書一覧(日本年金機構)
    参考2:様式変更となった届出書一覧(日本年金機構)
  3. 住所変更届・氏名変更届・死亡届が不要となった(個人番号と基礎年金番号が紐付いている方のみ)
    ただし、「年金証書の交換手続き」や「年金振り込み口座名義の変更」は別途必要
  4. 届出の添付書類の省略(予定)
  5. 採用時の基礎年金番号の確認が不要となった
  6. 日本年金機構が税情報などの照会が可能となった(平成29年7月実施済み)

マイナンバーの社会保険の利用によっても変わらないこと

  1. 退職後の国民健康保険の加入手続き(資格喪失日の確認に時間がかかるからという理由とのこと)
    →従来通り、退職証明書や資格喪失確認通知書の提出が必要
  2. 被扶養者が市町村で要介護認定などの申請をする場合

様式変更となる社会保険の届出申請書の入手方法

平成30年3月5日から使用する届出書様式のレイアウト(代表的なもの)は、日本年金機構のウェブサイトで公表されています。
ただし、公表されているのはあくまでも見本で、実際の使用可能な届出様式は、約2週間前である本日(平成30年2月26日)現在、ウェブサイトでは入手できません。
当日平成30年3月5日から掲載するので、3月4日まではこれまでの様式をご使用くださいとのこと。
税務署が、こんなことしたら大混乱になると思うが、そこがさすがの日本年金機構です。

 

この記事は、執筆日現在の法令などに基づくものであり、その後の法改正によるアップデートは原則としてしておりません。

編集後記
個人的にとっても不安に思っているマイナンバー制度(個人番号制度)。
平成27年年5月に年金情報管理システムから流出した約125万件の個人情報は、「年金加入者の氏名と基礎年金番号」が約3万1000件、「氏名と基礎年金番号と生年月日」が約116万7000件、「氏名と基礎年金番号と生年月日と住所」のフルパターンが約5万2000件で、現在も警視庁では、犯人の逮捕どころか、特定も出来ていないとのこと。
そして、昨年2月にも静岡県湖西市で、ふるさと納税した1,992人について、別人のマイナンバーを記載して寄付者が住む自治体に通知していたりと、扱う団体が増えると当然このような流出事件はつきもの。
そこにさらに内閣府が、平成29年11月13日から利用を開始した「マイナポータル」で将来、保険料控除や住宅ローンなどの各種所得控除情報をマイナポータルに通知して、年末調整書類を簡便に作成できるシステムを構築予定と発表がありましたね。(怖)

投稿者プロフィール

盛永崇也
盛永崇也
東京神田で税理士・行政書士として中小企業の方やフリーランスの方などに対して税金申告業務のほか税務相談・開業支援・会計ソフト指導・WEB関連支援などの仕事をしています。『役に立つ税金情報』を中心に『日々の仕事上で気になったこと』『これは便利だなと思ったこと』などを執筆しております。