あまり知られていない、寡婦(夫)控除ですが、最近、確定申告のご相談に来られた女性の方に、下記のような質問を受けました。

現況
現在個人事業者と営んでいる2年前に離婚後再婚していない方で、子ども1人(現在15歳で事業専従者として96万円支給した)を扶養している、本人の合計所得金額は500万円以下
ご質問
現在子供を引き取り養育していますが、確定申告で事業専従者は、扶養控除ができないとなっていますが、寡夫控除はできますか?
できる場合には、「一般の寡婦(27万円万円控除)」「特別の寡婦(35万円控除)」どちらですか?
回答
寡婦控除は、「夫と死別し、若しくは離婚した後婚姻をしていない人、又は夫の生死が明らかでない一定の人」で「生計を一にする子(総所得金額が38万円以下)がいる人」ということなので、所得税では事業専従者なので扶養親族とはできませんが、総所得金額が38万円以下(96万円-65万円=31万円)で、生計を一にしているので、「寡婦」に該当し、「本人の合計所得金額は500万円以下」ですが、扶養親族に該当していないので、「一般の寡婦」として控除(27万円控除)できます。
仮に、専従者給与を全く支給していない場合には、「特定の寡婦」として35万円控除できます。

寡婦(夫)控除は、税務署の案内などの文章で確認すると、我々専門家でも、とてもわかりずらいのです。
下記のように表にまとめてみましたので、どうぞお役立て下さい。

寡婦控除(女性が適用)

控除 別れた
理由
子供 親の所得 控除額
(一般の)
寡婦
離婚
死別
あり
(扶養親族)
又は
(所得38万円以下の子)
制限なし 27万円
死別 なし 合計所得金額
500万円以下
27万円
(特定の)
寡婦
離婚
死別
あり
(所得38万円以下の子)
合計所得金額
500万円以下
35万円

寡夫控除(男性が適用)

控除 別れた
理由
子供 親の所得 控除額
寡夫 離婚
死別
あり
(所得38万円以下の子)
合計所得金額
500万円以下
27万円

※ ちなみにですが、離婚や死別していたとしても、再婚している場合には寡婦(夫)控除の適用はありません。

この記事は、執筆日現在の法令などに基づくものであり、その後の法改正によるアップデートは原則としてしておりません。

編集後記
寡婦(夫)控除は、男性だけ要件が若干厳しくなっていたり、シングルマザーは適用されないなどの問題点があります。
そしてこの寡婦(夫)控除ですが、適用になる方は意外に多いのですが、文章が複雑なので、我々専門家でも口頭で説明するのはとても難しいです。
今回まとめることで、久々に確認できて、少し頭の中がスッキリしています。
そして、我々税理士や税理士事務所は、今や確定申告業務の繁忙期の真っ最中です。
今年はやっているインフルエンザには、この時期は決してかかれません(かかってはいけません)。
毎日手洗いうがいは当然のこと、通勤電車でも気をつけています。
しかし、家族がインフルエンザにかかった場合には、かなりの確率で感染してしまいます。
嫁と娘ともに感染しないように祈っています。

投稿者プロフィール

盛永崇也
盛永崇也
東京神田で税理士・行政書士として中小企業の方やフリーランスの方などに対して税金申告業務のほか税務相談・開業支援・会計ソフト指導・WEB関連支援などの仕事をしています。『役に立つ税金情報』を中心に『日々の仕事上で気になったこと』『これは便利だなと思ったこと』などを執筆しております。