今回は年末調整の業務をしていて気になったというだけのことなので、軽い気持ちで流して下さい。

年末調整の書類は細かすぎる

年末調整真っ只中のこの12月の時期、顧問先様から年末調整書類として『扶養控除等申告書』と『保険料兼控除配偶者特別控除申告書』を沢山お預かりします。

その中で地震保険料控除の「保険会社等の名称」という普通は5文字ぐらいしか入らない小さな欄に2段書きで『損保ジャパン日本興亜株式会社』(14文字)と正式名称を書かれた申告書がありました。

もちろん間違えではありません。むしろこれが正しい記載なのです。ただ、おそらく極細ペンで書かれしかも修正テープを使い書き直した形跡があったので感服した次第です。

細かくなった原因

年末調整書類がこんな事になるのは、次の2つが原因です。

1.毎年の様に複雑になる個人の所得税

所得税は、本当によく変わります。例えば、新たな所得控除制度を設けたり、その控除制度を時には制限したり要件を付けたり、16歳未満の扶養控除を廃止したり、配偶者特別控除を拡大したり所得制限を設けたりと、我々税金の専門家である税理士でも嫌になります。

税制の改正は国を良くするためにするものなのでもちろん否定はしません。ただ、所得控除制度が増え複雑化する中で、有用ではない既存の制度の廃止などの整理する事は一切せずに『ただただ付け加えてきた』のがこの年末調整の書類に現れているのです。このままいけば年末調整の書類が2枚から3枚になる日も近いと思います。

最近の様式変更

  • 生命保険料控除の改正による新旧区分
  • 介護保険料・地震保険料控除の新設
  • 配偶者特別控除の拡大と所得制限(新名称:源泉控除対象配偶者)
  • 国外扶養親族の手続新設など

10年前の書類と比べると文字の大きさがかなり小さくなっております。

平成20年版(参考)

2.「保険会社やノンバンクの相次ぐ合併」と「新会社名称を旧会社名を単純に繋げる社名」

『損保ジャパン日本興和株式会社』とは、wikiによると平成26年9月1日に「損害保険ジャパン」「日本興亜損害保険」が合併して誕生した会社とのこと

この「ジャパン」と「日本」は重複してないか?との疑問はさておき、この「損保ジャパン日本興亜」なる会社は、いくつの損保会社がくっついたものなのか気になって調べてみました。

現在 一次 二次
損保ジャパン日本興亜 損害保険ジャパン 安田火災海上保険
第一ライフ損害保険
日産火災海上保険
大成火災海上保険
日立キャピタル損害保険
セゾン自動車火災保険株式会社
日本興亜損害保険 日本火災海上保険株式会社
興亜火災海上保険株式会社
太陽火災海上保険

第2次合併だけで9社!

全部つなげると安田第一日産大成日立セゾン日本興亜太陽損害保険 株式会社となります。

損保ジャパン日本講話ひまわり生命

さらに、HDの傘下の生命保険会社に『損保ジャパン日本興和ひまわり生命株式会社(全20文字)』なるものまであり、年末調整の申告書に記載出来ないという苦情が殺到とのこと。

あげくの果てに、webサイトで「SJNKひまわり生命」とご記入くださいとアナウンスする始末。
なお、「SJNKひまわり生命」は正式な当社略称ではなく、保険料控除申告書のご記入にあたり、便宜上ご使用いただくものですとのこと。

公式サイト
http://faq.himawari-life.dga.jp/faq_detail.html?id=201289&category=

この会社の社員さんが営業先などに電話をする際には、かなりご苦労されていることでしょう。

最後に

この勢いだと日本には、石油元売会社の様に損害保険会社は数社となってしまい、競争原理が働かないだけでなく、最近ニュースのリニアモーターカー談合みたいに談合や闇カルテルなど起きて、どうか徐々に保険料が上がるなんてことが、どうか起こりませんように。
あと、日本の個人に課される所得税の計算が、どうか普通の方にもわかりやすい公正公平なものになりますように願います。

投稿者プロフィール

東京パトレ
東京パトレ
東京神田で税理士・行政書士として中小企業の方やフリーランスの方などに「各種税金の申告業務」のほか「税務相談」「開業支援」「会計ソフト指導」「WEB関連支援」などの仕事をしています。『役に立つ税金情報』を中心に『日々の仕事上で気になったこと』など「お金にまつわる情報」を中心に執筆しております。